疾患別解説㉒ 手根管症候群;原因と治療法

手根管』とは、手関節にある横手根靭帯に囲まれた空間で、正中神経手の指を動かす腱が通っています(図1参照)。

図1.手根管

手根管症候群』とは、この手根管が何らかの原因で狭くなり、そこを通る正中神経が圧迫されることにより、手指に痺れを起こした状態を言います(図2、図3参照)。

図2.正常な手根管
図3.手根管症候群

中年以降の女性に多く見られ、原因は不明なことが多いが、長時間のパソコン作業やピアニストなど、手をよく使う人に起こりやすい傾向があります。
その他、手の外傷や腱鞘炎なども原因として考えられます。

症状として、初めは正中神経の支配領域(図4参照)への痛みや痺れや知覚鈍麻が生じ、進行すると母指球筋などが萎縮して筋力低下を起こします。

図4.正中神経、橈骨神経、尺骨神経の支配領域

検査法として、両手の手の甲を合わせて、手関節を1分間曲げたまま維持し、手指の痺れが増強した場合に陽性とする「ファレン徴候」を行います(図5参照)。

図5.ファレン徴候

治療としては、手関節の安静が第一で、ステロイド剤の注射や、重症例では手術を行う場合もあります。

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